ページ番号 1008247 更新日 平成28年4月25日
野田市では、国の特別天然記念物であるコウノトリを平成24年から飼育しています。
平成28年3月1日現在は、江川地区にある「こうのとりの里」で4羽が暮らしています。昨年は、3羽のコウノトリが野田市から放鳥されました。
また、今年も無事に卵が産まれて、育てているところです。
ところで「どうして野田でコウノトリを飼っているの?」と、思ったことはありませんか。
コウノトリ便では、この「どうして野田でコウノトリ?」という疑問に、平成28年1月に行った凧作り教室や凧あげ大会の様子を交え、お答えしていきたいと思います。
「コウノトリの取組はどれほど知られているのだろう?」
この疑問をもとに、法政大学社会学部藤代裕之研究室(以下、藤代ゼミ)は、夏に市内各地と近隣の駅前で街頭調査を行いました。
その結果、市内ではコウノトリの取組への認知は広がっているものの、取組の理由までは浸透していないことが分かりました。市外に至っては、取組自体知られていませんでした。
どうして野田ではコウノトリなのでしょうか。その理由を知ったら、野田の新たな魅力に気づくことができるかもしれません。
コウノトリの取組がなぜ行われているのか、ということがあまり知られていないという結果が、街頭調査で分かりました。
そこでコウノトリの取組の理由をより広めるきっかけとして「凧あげ大会」に注目。毎年子ども館で行われている凧あげ大会を合同で行い、「コウノトリ凧」をあげるイベントを企画しました。この凧は、野田に住む凧作りの先生が考案してくださいました。
さらに、凧作り教室では、藤代ゼミが子どもたちに向けて、コウノトリの生態や「生物多様性」についての話をしました。
童話などで「赤ちゃんを運んでくる鳥」として知られるコウノトリは、バッタ、魚、カエルなどたくさんの生き物を食べる、「食いしん坊」な鳥でもあります。どんなものを食べるのかをクイズで学んだり、背比べをして大きさを実感したり、教室では、藤代ゼミが子どもたちに向けた発表を行い、コウノトリの生態とコウノトリの取組、その理由である「生物多様性」について話をしました。
白と黒の羽に、赤い目と足、参加者はコウノトリの特徴を思い出しながら本物にそっくりな凧を作り、親子一緒にコウノトリと生物多様性について学びました。
[画像]コウノトリ便2面(122.4KB)凧あげ大会当日はスポーツ公園河川敷で142名の子どもたちが参加し、一生懸命に作ったコウノトリ凧をあげました。青空にあがったコウノトリ凧は、まるで本物が飛んでいるよう! 大勢で凧あげができるような広い自然があるのも、野田の魅力のひとつです。
また、コウノトリ凧について写真付きでSNSに投稿すると黒酢米がもらえるキャンペーンを行いました。黒酢米とは野田産の減農薬農法で作った環境に優しいお米のことです。お父さんやお母さんは子どもたちが楽しそうに凧あげをしている様子を写真に収めて、SNSに投稿していました。参加者以外の方や、より多くの人に今回のイベントを知ってもらう機会となりました。
草木、虫、鳥そして人間。多くの種類の生き物が共生することを「生物多様性」といいます。野田では、そんな環境を目指して自然の保護活動を行い、最近では、カワセミなどのめずらしい生き物が帰ってきています。このような生物多様性に富んだ野田は、食いしん坊なコウノトリが生きていける環境なのです。その環境は、他の生き物や人間にも優しいまちづくりにつながっています。
コウノトリが野田にいる理由。それは多くの人に生物多様性を知ってもらい、自然を未来に残していこうと思ってもらいたいからなのです。
[画像]コウノトリ便3面(121.6KB)野田市では、生物多様性を守るために、減農薬農法で作る黒酢米の推進や、水辺の環境を守るビオトープの保護や創出といった様々な取組をしてきました。それらの取組の結果、一度は失われかけた生物多様性が今、回復しつつあります。
例えば、絶滅が心配されているトウキョウダルマガエル、きれいな水辺にしか生息しないカワセミ、ヤマユリが市内で確認されています。
また、めずらしい生き物だけでなく、たくさんの虫、鳥、動物、植物が市内に生息しています。近所の林や水辺、田んぼをぜひ見に行ってみてください。もしかしたら、知らない生き物がいるかもしれません。
カエルや虫を食べるコウノトリは、生き物がたくさんいる、生物多様性が育まれた環境で生きる鳥です。今少しずつ、コウノトリが生きていける環境になってきているのです。
注:野田市では、貴重な生き物を守るための条例を制定しています。生き物を探しにいく際は、ホームページを確認してから行きましょう。
市内には、実際にコウノトリを飼育している「こうのとりの里」があり、ここでは平成28年3月1日現在4羽のコウノトリたちが元気に暮らしています。
館内では、コウノトリの生活の様子を見ることができるほか、これまでの成長の記録などがパネルや写真で紹介されていたり、コウノトリの生態について飼育員さんからお話を聞いたりすることができます。
また、こうのとりの里がある江川地区には、トンボやカエルなどのたくさんの生き物たちがいて、自然や生き物たちと触れ合える空間が広がっています。
コウノトリと野田市の生物多様性に実際に触れられるこうのとりの里へ、ぜひ一度訪れてみてください。
〒278-0037
野田市三ツ堀369番地
月曜日以外の10時から正午までと、13時から15時まで
(ただし、月曜日が祝日の場合は翌日休館)
茨城急行バス「野田梅郷住宅」徒歩10分
まめバス南ルート「しらさぎ通り入口」徒歩7分
法政大学社会学部藤代裕之研究所では、普段はソーシャルメディア時代のジャーナリズムのあり方について実践的な研究を行っています。
今回は、野田市から「生物多様性に特化したシティプロモーション業務」を受託し、今回のコウノトリ凧の企画を提案して活動のお手伝いをしました。
ご協力いただいた皆様に、この場を借りてお礼申し上げます。
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企画財政部 広報広聴課
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